Residence | 23.02
新発田市中心部からも近い環境にある、175坪の敷地に建つ住宅は、大きさを誇示しない、楚々とした横長のファサードである。
プライバシー性を高く保つために、中庭を囲むコの字型の平面計画とすることで、陽光を多く取り込むことを可能にした。
玄関は5.2mの吹抜けと中庭を見渡せる大窓があり、開放的な空間が住み手を迎える。
L字型の形状となるLDKは、アーチを描き、徐々に広がりをもたせたダイニングからリビングへの動線は、天井高を抑えることで繋がりを持たせた。また、最奥のリビングの天井高はを3.6mとし、開かれた印象を感じられる。
ダイニングから繋げた高さを抑えた天井が、ヒューマンスケールを保つことで開けた空間でも住み手に本質的な安心感を感じさせる空間としている。中庭へ向けて設けた天井まで続く開口からは、朝日を充分に取り込み、陽が落ちるにつれて照度を抑える計画とした。
中庭から差し込む光は、静かに季節の訪れを感じさせ、のびやかな空間設計がもたらす上質な時間となる。