Reform | 17.05
築20年の建物のリノベーションプロジェクトである。
既存建物の特徴でもあるスキップフロアのLDKが、1階の親世帯と2階の子世帯とを繋いでいる。
リビングのソファーに座り、視線を北側の大きな開口に向けると、窓枠に切り取られた空だけが映り、一枚の絵画のようである。
二世帯の家族が集うLDKの天井は小屋組みの梁があらわしになっている。
新築当時に梁に書かれた番付や、既存の柱の色を見ることで、新しくなった建物
の中にも、昔の建物を感じることができる。
既存建物に敬意を払い、設計に家族の想いや歴史を織り込むことで、
建物はそれらを刻む場となり、建物によって未来へと紡がれていく。